Sci-Fire 2018でイラスト寄稿していただいた天野雀さん(@b0mb00 )の新連載「
亜童 」が月刊ヤングマガジンで始まりました。
難民を受け入れた近未来日本、 19歳のギャル・冴木リコは交通事故に巻き込まれかけた少年・エイトを助けるのだが……
舞台は難民を正式に受け入れて25年後の日本。難民が貴重な労働力を担っているけれど待遇には差があり、排外運動も盛んに行われているようです。政治の振り子は一往復して、より排外主義が強く広がった様子。シリアスな方向にカリカチュアされた現代日本社会という感じがします。
高い画力やそのタッチ、超能力を持った子どもという題材は、大友克洋直系といった趣。そういえば2019年はAKIRAの舞台の年ですね。結局核は東京に落ちなかったけど、かつて想像された日本と現実はどれくらい離れているんでしょうか。
現代の不安が半ば実現したような未来で、その心を埋め合わせるようにより弱い立場の人間を抑圧する。抑圧する人たちとされる人たち。エイトの能力はリコにとって抑圧からの開放の力になるのか、あるいはまた違う方向に進むのか、注目していきたいです。